ぐらんぴ日記

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内藤陳さんと小泉喜美子さん 2011年12月30日 23:07

内藤陳さんが28日に亡くなっていた。
それほど親しいわけではなかったが、フリー編集者時代、少しくつきあいはあった。常連というほどではなかったが、ゴールデン街の『深夜プラス1』には何度も通った。怒ると怖い人だったよ。どういう場合かというと、自分が気にいった冒険小説をけなす人が出てきた時。(笑)
ある時、六本木の酒場でどういう状況だったか、妙な顔合わせで飲んだことがあった。私は友人で、当時、日本版PLAYBOYの編集長だったS氏に呼び出されてふらりと顔を出したら、そこに内藤陳さんがいた。もう一人は青木雨彦さんだった。コラムニスト。この二人はどちらもミステリファンで一家言のあるサムライ、S氏は対抗馬としてミステリ好きの私を自分の側の加勢?に求めたものらしい。
時代は『女王陛下のユリシーズ』の話題があったから、その頃だ。(笑)
で、全員がベロベロに酔っぱらってきた時、顔を出したのが小泉喜美子さんだった。ハードボイルド作家生島治郎氏と別れて、生島氏と親友だった内藤陳さんと一緒になっていた時期だね。小泉さんも一番輝いていた時期かなあ。私はその席で一番ペケ(つまり無名)だったんだけど、一番若かったのも事実。(笑)小泉喜美子さんを「お、いい女」と思った私の心が伝わったのか、彼女は私の隣に座って親しく飲み始めたと思いねえ。(どうして江戸っ子の言葉に)
いや、私も小泉さんもそうとうに酔っぱらっていたんだねえ、私、彼女の耳を見て「いい耳してますねえ。噛みたくなる」って言ったのだよ。そうしたら彼女、「いいわよ」と言ったのだねえ。で、気がついたら私、小泉喜美子さんの耳、噛んでた。で、彼女は全然いやがってないから、調子にのって噛み噛みしてた。
いくら私でも、彼女のご亭主(籍は入れてなかった)の陳さんの前ではそういうことは出来ない。怖い顔して私たち二人を見てたからね。彼がトイレに立った隙に噛んでたわけ。
そうしたら肩をトントンと叩かれたので、はッと見上げてたら、陳さんが私たちを見下ろしていた。私や血の気がひきました。殺されるかと覚悟した。あろうことかあるまいことか、人の妻を酒席で耳たぶ噛んでたのだからねえ、これは殺されるに充分な理由だ。
そうしたら陳さん、ニヤリと笑って「そこまでにしておきなさいよ」と優しく言葉をかけてくれましたねえ。どっちかというと私より小泉さんが酔ってたような気がするけど、まあどちらも人事不斉状態だったんだけれども、それから陳さんは何事もなかったように酒を飲んで、小泉さんを介抱するようにして帰っていった……のではないか。私、そこらへん恐怖と恐縮で記憶がない。
まあ、そのあと『深夜プラス1』に顔を出しても別になにか意趣を感じたこともないので、恨まれてはないと思ったけれども……。はあ。今思い出しても冷や汗が出る。(*_*;)
その「事件」のあと、ある人の結婚式で小泉喜美子さんとは顔を合わせたことがあるが、向こうはまったく別人のようにシャッキリして私のことなど何も覚えていないようなので、こちらもそれを奇禍として、見た事も会った事もない人としてとおしました。
結局、陳さんと小泉喜美子さんは数年、同棲したけれどもうまくゆかず、小泉さんは、別れてのち新宿二丁目の酒場の階段から転落して亡くなった。その時もそうとう泥酔していたらしい。

そして陳さんも鬼籍に入ったとは……。
ご冥福を。合掌。
==============================
コメント

ぐらんぴ 2011年12月30日 23:42
青木雨彦さんも、私と会ってしばらくして鬼籍に入られた。1991年のこと。

猫神博士 2011年12月30日 23:49
内藤陳さんといえば、当時『日本版PLAYBOY』に「読まずに死ねるか」を連載してましたね。単行本は家を探せばどっかにあるような気がします。
しかし何よりもやはり、トリオザパンチ時代の「ハードボイルドだど!
」が印象深いですね。
ハードボイルドの味わいをホントに知るのは、ずっと後のことですが、実際にハードボイルド小説を読む年代になっても、陳さんのフレーズはずっと心に残ってました。
『新青年』研究会の月例会が新宿で行われていた頃には、よくゴールデン街で飲んだものですが、「深夜プラス1」の看板は眼にしても、遂に入ることはありませんでした。
今にして思えば悔やまれます。
特に熱心なファンというわけではなかったけれど、陳さんのキャラは好きでしたね。
今も心に「ハードボイルドだど!」のフレーズは深く刻まれています。
訃報に接し、一度くらいはお目にかかりたかったなと思った次第です。
合掌。
コメント

猫神博士2 011年12月30日 23:56
ああ、青木雨彦さんのコラムも『ミステリマガジン』で愛読してました。
ミステリ関係のコラムニストの方たちって、印象深い人が多かったですね。
まだご存命の方たちでは、小林信彦さん、小鷹信光さん、各務三郎さんなど、中学生の頃のおいらは、ミステリそのものよりもコラムの方が好きだったのかも知れません。
コメント

ぐらんぴ 2011年12月31日 09:59
小泉喜美子さんは1985年に亡くなっている。享年51。仕事的にも熟女的にも盛りだったのに何という惜しいことを。私が好きなP.D.ジェイムズやルース・レンデルはみな小泉訳で知った。翻訳家としては私と相性がよかった。まさか後年、その人の耳を噛んだり舐めたりするとは。(*_*;)
彼女の最初の夫、生島治郎とは25歳の時に結婚したが、すでに文筆業を目指していた彼女に生島は「昼は人の原稿を読み(ミステリマガジン編集長だった)、夜は自分の原稿を書かなきゃいけないのに、おまえが原稿を書いてると気が散る」というトンデモな理由で執筆を禁止し専業主婦でいることを命じた。夫婦間は当然不和になり離婚に。その前後に小泉喜美子は畢生の傑作『弁護側の証人』で作家再デビューをはたした。
生島治郎は離婚後、浅草のソープランドに偶然に入り、そこで敵娼となった韓国籍のソープ嬢に惚れ込み結婚。その経緯を『片翼だけの天使』に書いた。それを読んで私は驚いた。生島がソープ嬢に惚れ込んだ原因は「フェラチオをしてくれた」からだというのだね。中年になったハードボイルド作家、生島治郎は、その年齢までフェラチオを体験していなかったのだ。
「ということは、最初の妻、小泉喜美子は、その夫婦生活で夫にフェラチオをしてあげなかったことか」とゴールデン街の某酒場のママ(男性)に訊いた。彼女は小泉喜美子と親しかった。「そうなのよ~、私もそれに気づいてキミちゃんに言ったら、彼女、くやしそうに「それをしてやってたら、離婚しなくてすんだのに」と言ってたわよ~」
生島と別れても小泉喜美子は前夫とは親友のように交際していたが、片翼天使嬢と結婚したことで嫉妬心をつのらせたか、天使嬢の国籍について差別発言をした。これで生島が激怒、二人の関係は決裂した。内藤陳さんと急接近したのは、たぶんその後のことであっただろう。
生島治郎は『片翼』シリーズでずいぶん本を売りドラマの原作料も得たはずだが、夫婦関係は妻の側の親族の問題(家族に収入を奪われたのではないか)で後年、離婚している。生島が死んだのは2003年、70歳だった。陳さんが死んで全員が鬼籍に入ったが、不思議な三角関係は天国でまた始まるだろうか。

きた 2011年12月31日 12:51
お二人のご冥福を祈ります。 
G街のあのお店は行かないままでした。残念。
「弁護側の証人」、2-3年前に文庫で復刻版が出てましたね。確か帯の推薦文を書いているのが貫井徳郎氏で、どんな風に騙されるかというややM的な愉楽を期待しながら読みました。
コメント

狐 2012年01月17日 22:57
オリも彼の前でオイタをして、ちと怖い思いをいたしました(`・ω・´)でも、オイタを許容する人ではありましたよね
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