ぐらんぴ日記

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海兵隊コルセアの空母搭載 2011年02月05日18:26

コルセア本

コルセアフック

(戦闘機コルセアと第二次大戦空戦史に関する記述です。興味のないかたはスルーしてください)

また買ってしまいました。コルセア本。これで何冊めになるだろうか。
ともかく「荷風」というタイトルがあれば買ってしまうのと同じで、「コルセア」と表紙に書かれてると買ってしまうのです。

『世界の傑作機スペシャルエディション Vol.5 ヴォートF4Uコルセア』(文林堂、23/3)

このところ調べていたのが「太平洋戦争ちゅう、海兵隊で運用されていたコルセアが本格的に空母搭載されたのはいつか、それはどの空母か」という問題。

これについては、過去の日記『ダーティ・ハリーと空母」の項で書いています。

http://jun1tate.blog25.fc2.com/blog-entry-1331.html

艦載機として設計されたF4Uコルセアは、前方視界の悪さ、着艦時の不安定性が問題とされ、アメリカ海軍は空母搭載機としての採用を見送られた非運の戦闘機です。
しかし大馬力エンジンを搭載した優秀な性能は捨てるには惜しい。それで海兵隊に渡され、陸上基地から発着するという形で運用されることになります。
南方諸島でコルセアは大活躍したのです。キルレートは11と言われています。つまりコルセア1機の損害に対して日本軍機は11機が落される。南方からたちまち日本機の機影が消えてしまったのです。
さらに一部はイギリス海軍に譲渡されたのですが、イギリス人たちはこのコルセアを平気で空母に載せてぶんぶん使いまくったんですね。
ちょっと改造し、ちょっと操縦を工夫すれば、ちゃんと空母で使える機体だったのです。

1944年の後半から、日本が特攻作戦を始めたせいで、グラマンF6Fを主体とする空母搭載機のパイロットが疲弊し、その数が不足してきました。その上、正規空母が30隻も就役することになり、沖縄作戦開始前、海軍は一時的にパイロット不足に陥ってしまったのです(対日勝利を見定めた海軍が「もう充分」と、パイロットの養成にブレーキをかけていたのが原因)。
そこで大戦末期、1944年の末には海兵隊のコルセアは海軍の要請で正規空母群に「出張」する形で「空母搭載機」として戦闘に参加することになりました。ついに悲願が達成されたわけです。
(それとは別に、1945年になって護衛空母4隻が海兵隊の専用空母とされました。海兵隊コルセアは機体、パイロットとも余力がありすぎた状態だったのですね)

??ここまでは日本で発行された各種コルセア本空母本から分かったこと。
そこで最初の疑問、「いつ、どの艦で?」という疑問になるのですが、文林堂のこの本にはほぼ正解が記述されていた。同書の『コルセア戦史太平洋戦争編』から引用します。

日本軍が特攻作戦を開始し、大きな脅威となったので、空母の戦闘機搭載数を大幅に増すことが必要だと考えられた。だが、補充用として用意されていたグラマンF6Fは十分にあるものの、パイロットの数が不足した。そこで一時的に海兵隊の10個飛行隊を空母に展開させることになったのだ。

その第一陣は空母エセックスに搭載されたVMF-124とVMF-213で、1944年12月に航海に出発した。

(注VMFは海兵隊所属戦闘機隊)

空母エセックス


エセックスと分かればキーワード検索「essex」と「corsair」でぐぐればいいわけです。どんぴしゃと以下のホームページがヒットしました。

Airgroup 4 "Casablanca to Tokyo"
Marine Fighting VMF-124 and VMF-213

http://www.airgroup4.com/marine.htm

>On December 28, 1944, Marine fighter squadrons VMF-124 and VMF-213 were assigned to Air Group 4, replacing Bombing Squadron 4 (VB-4). The assignment of VMF-124 and VMF-213 to the USS Essex made them the first Marine squadrons to augment carrier air groups during World War II.

After assignment to the Essex, VMF-124 and VMF-213 participated in actions against Lingayen, Luzon, Formosa, Tokyo, Iwo Jima, and Okinawa.

この2戦闘隊はパイロット54名、地上将校4名、地上要員120名(計178名)からなって、第四戦闘群を編成しています。

何機のコルセアが搭載されたかは、次ページの記述にありました。

This change meant that the Essex now had a compliment of 55 F6F-5s, 36 F4U-1Ds, and 15 TBM-3Cs.

グラマンF6Fヘルキャット が55機、ボートF4Uコルセアが36機、グラマンTBM3Cアベンジャー雷撃機が15機ということですね。パイロットよりずいぶん機体のほうが多い。(*_*;)
これは第四戦闘群のばかりじゃなく、エセックスに先に搭載されている海軍機のも入ってるんですかね。

この後、海軍もコルセアを艦上戦闘機として搭載することになります。それがいつどのように編成されたかは、今後の私の研究課題ということになります。

(写真2枚目はエセックスに着艦するコルセア。着艦時に跳ねあがりが大きく、フックにワイヤーがかからない事故が続発したらしい)

コメント
イイネ!(1) 霞
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コメント

くみちょ2011年02月05日 19:19
主脚を短くするために採用した逆ガル翼のため、主脚が短くなりすぎて、緩衝オレオ部分がショックを吸収しきれなくて跳ねちゃうって、もう何がなんだか解らない可愛い戦闘機ですよね

最近になって知ったのですが、ヴォート社の生産能力でまかないきれず、生産機種のうち1/3がグッドイヤー製ってちょっと驚きました

晴男雨女2011年02月06日 07:27
あっ、ぐらんぴさんの コルセアねた に、毎度 反応してる わたしです。

なんでだろ~?

AOY2011年02月06日 12:30
実に、禍々しい機体に見えてしまうのは、私の主観のせいだと思います。

シミュレーションノベルだったら、コルセアをバッタバッタと落とす日本機とか、大半の機体を撃ち落とせる三式弾とか、出て来て気持ち良いのですが(^^;)>

ぐらんぴ2011年02月06日 16:02
>くみちょさん
すべてはでっかい直径のプロペラをぶん回そうとしたのが原因なんですね。そうすると機首を高く上げなきゃいけない。ふつうの翼だと脚が長くなる。脚が折れちゃう。不安定になる。それを解決するための逆ガル。それでも機首が上がり過ぎてコックピットから前が見えない。(;_;)
よく見ると風防が開けられているのが分かりますね。パイロットは着艦時、風防を開けて首を横に突き出して前方を視認しなければならなかったことが分かります。
……って、エンジンの後ろにでっかいガソリンタンクを置いたんで、コックピットが最初の設計時よりもさらに後ろに置かれた。どんだけ見えにくくするんじゃと思うくらいの奇妙な設計ですが、それがコルセアに独特の、個性的な官能美を与えているんですねえ。
はは、あばたもえくぼ。(^_^;)

戦争後期になると、多くの企業が兵器産業の下請けみたいに参入してきました。グラマンはGMが下請けというかOMEみたいに同型機を造っています。ボート社はグッドイヤー。だから戦後のアメリカには戦闘機や艦船で溢れかえってしまいました。正規空母が30隻、護衛空母が100隻。何万機という戦闘機。戦争終了時、軍部は困りはてたことでしょう。

>晴男雨女さん
それはですね、コルセアには女装子さんによく似た妖しい官能美がそなわっているからですよ。(^_^;)

ぐらんぴ2011年02月06日 16:05
>AOYさん
それは日本人として当然の反応でしょうね。にっくき敵機ですから。私はどうも日本人としておかしいところがあるようで、日本軍機では百式司偵以外、好きな機種が無いのです。

くみちょ2011年02月06日 16:21
大型機用のぶっといエンジン詰め込むから胴体太くなりすぎて、空気抵抗下げるためにエンジンから延長軸伸ばして、カウリング絞り込んで、エンジン冷えないから強制空冷ファンまでつけて、結局前方視界悪いし、延長軸が振動するってさんざんな評価喰らった、三菱の雷電。コルセアと似たような出生の問題を抱えてますよね

コルセアほどじゃいけど、彼女もどこか日本軍機離れしたセクシーさがありませんか?

ぐらんぴ2011年02月06日 18:15
>くみちょさん
うーん、雷電ねえ……。コルセアのような優雅さが、いまひとつ感じられないでしゅね。やはり武骨。問題点の解決に遊びがないでしゅ。

ぐらんぴ2011年02月06日 18:17
いや、兵器に遊びがあっても困るんだけど、(^_^;) 余裕というか。

くみちょ2011年02月06日 20:53
あは、設計に余裕がないのは我が国の伝統っすから。ましてや、生真面目でストイックな堀越二郎の設計としてはあれでも大冒険なんですが。

愛知の艦上攻撃機流星なんかは、同じ逆ガル翼でも思い切りが足りないというか控え目で、コルセアみたいに、どうだ、この野郎って感じがありませんものね。

AOY2011年02月06日 23:55
でも、禍々しい美しさを持ってるのは、感じます。
これでもか、と言わんばかりの力強さと言いますか。

2000馬力級の世界初艦上戦闘機は、コルセアだったんでしょうか?
戦闘爆撃機的運用で、70年代近くまで使用されていたというのは、驚きです。

くみちょ2011年02月07日 01:43
プラット・アンド・ホイットニー R-2800(通称:ダブルワスプエンジン)使用機種はコルセア、サンダーボルト、ヘルキャットなどですが。この中で初飛行はコルセア。だけどこのスレで話題の欠陥があり正式採用はヘルキャット。

スカンクスワークスが冒険せず堅実な設計で、量産型コルセアの初飛行1942年6月25日の半年前、1942年1月7日に試作機が完成してないヘルキャットが量産契約されてます。

世界初って定義が難しい

戦闘機の寿命は意外に長くて、コルセアは初飛行から30年。1972年初飛行のF-15 イーグルは40年たっても日本で現役バリバリ

コルセアと同じ番号がつけられた「F-4ファントムは1958年初飛行で、未だに現役ですし

ぐらんぴ2011年02月07日 20:24
エセックス級の建造スピードは一カ月に一隻。「月刊空母」と呼ばれた。護衛空母は一週間に一隻。「週刊空母」と呼ばれた。アメリカ工業力の底力がここにある。その原動力が女性工員。日本では末期になって女子生徒らまで動員がかかったが、アメリカでは戦争が始まるとすぐに女性労働力の掘り起こしが始まって、それが驚異的な兵器産業生産力に結びついたと言われる。アメリカ空母群の底力はウーマンパワーにあったのだ!(笑)

AOY2011年02月08日 00:35
>くみちょさん
コメントありがとうございます。
確かに、定義が難しいですね。

イーグルは、本当に長いです。足掛け2世紀ですね(^^;)>。
コルセアは、ジェット戦闘機とやりあって、撃墜した機体というところにも、すごさを感じております。

>ぐらんぴさん
女性兵士までいたのですから、すごい国だと思います。
ソ連、ドイツ、イギリス、アメリカで、婦人部隊が作られていたそうですね。

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