ぐらんぴ日記

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触るな危険  2010年11月22日13:54

外苑銀杏並木

ギンナンの実

今年の銀杏は、猛暑のせいで少し遅れて、神宮外苑の銀杏並木はこれから一週間ぐらいが見頃のようです。

以下の記事は『雑学BBS』にかつて書かれたものの再録です。

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2002年11月10日
紅葉、黄葉のシーズンです。
東京で黄葉の名所といえば、神宮外苑です。ここの銀杏(イチョウ)並木は有名です。

東京は暖いせいか銀杏の黄葉は遅く、外苑の銀杏並木は、11月の中旬から見ごろ。
我が家から近いので、そろそろ散歩がてら行ってみましょうかね。

銀杏の黄葉もいいのですが、ただ一つの問題はギンナンです。
青梅の果実みたいなのがなって、それが落ちてきます。実は、これは全体が種で、表面を外種皮というのが覆ってます。薄いのですが果汁のような水分たっぷりの肉が少しついてます。

いままで落下したばかりのギンナン、すなわち加工されるまえのギンナンを見たことのない人(たいていは若い娘さん)は、「わー、これがギンナンなの~」などと叫んで思わず拾ってしまいます。
悲劇はそれから起きる。

「きゃぁああ、くっさぁーい!」

悲鳴と共にギンナンはほおり投げられます。

ギンナンの悪臭を知らない人は幸せです。あれはなんというか、説明しがたい悪臭ですね。ウ×コの匂いに似てないこともないですが、まだそっちのほうがいい匂い、というような気もします。「ウ×コとクサヤの匂いをかけあわせたような」と言う人もいますね。

拾ってしまった娘さんの悲劇は続きます。いくら手を洗っても、その悪臭はしばらくとれません。恋人に嫌われるのは疑いなし。そして、人によってはかぶれるのです。赤く腫れてかゆいのなんの。もう踏んだり蹴ったり。泣きの涙。
ですから道を歩いていて、銀杏の木の下にギンナンが落ちていても、素手で掴んではいけません。

素手で掴んだ男の子が、その直後に立ち小便した結果の悲劇(喜劇?)は全国津々浦々で語られていることでしょう。だから男の子のほうが用心ぶかい。(笑)

ギンナン収集家は必ずゴム手袋にビニール袋、そして長い炭挟みのようなものを持参しています。まあ犬を散歩させる時のウンチ処理一式と思えばよろしい。(笑)

人によってはその種をしばらくの間土の中に入れて、種皮を腐らせて消失させてから取り出して洗います。せっかちな人は流しっぱなしの水で皮を剥きます。
そうやって得られるのがギンナンの実。実というのは実(じつ)は種(たね)の胚乳なんですね。発芽するための栄養分。

ギンナンは、どうしてあんなに臭いんでしょうか、その理由はたぶん、おいしくてたっぷりある胚乳を他の動物に食べられないようにするための自衛策ではないかという気がします。

科も違うのですが、同様の臭(くさい)い種(たね)というと胡桃(くるみ)もそうです。
あれも土中で腐らせて種皮をとるんですが、その時もひどい悪臭がします。胚乳の栄養分は銀杏以上ですから、やはり鳥や動物を寄せつけないようにしているのでしょう。

この腐敗臭のもとはビロボール、ギンコール酸という化学物質だそうです。どんなものやら見当もつきませんが。(笑)

ビロボールもギンコール酸も、銀杏の学名、Ginkgo biloba(ギンコー・ビロバ) に由来しています。
さあ、ここからが本題。(笑)

この Ginkgo というのは、銀杏の中国での発音、「ぎんきょう」からなんですが、それだったらラテン語にすると Ginkjo であるべきでしょう。
どうして Ginkgo になったか、二つの説があります。

(1)分類学者リンネが書き間違えた。
(2)リンネが原典としたケンペルが、まず Ginkyo と誤記し、それをリンネが、また写し間違えた。

いずれにしろ、誤記、誤植がもとで今の学名が定着してしまったようです。
まあ、学名なんか誰も気にしないから何でもいいような気がしますが、間違えたんなら、分かったあとで訂正すればいいんじゃないか、という気がします。どうして誰も訂正しなかったのか、そこが不思議ですよね。

おとうさんがいっぱいやる時に、焼いたギンナンにお塩をすこし振って……というのもいいものですが、ギンナンには

4-O-methylpyridoxine(4-O-メチルピリドキシン)

という毒性物質が含まれています。
これは、特に子供に効きやすく、5歳以下の子供は5粒以上は食べさせないほうがよいと言われています。
大人でも30粒以上は中毒する可能性が高い。まあ、そんなに食べるものではありませんが、お酒飲みは知っておいたほうがいいでしょう。体質によっては死ぬ場合もあるといいますから、バカにはできません。

この記事に対する、後日の追補自己レスです。

果実に毒がある理由

植物が甘い果実をつけるのは、捕食者に食べられて、種子を運搬させるためなんですが、胡桃や銀杏は、悪臭や毒性をもってそれを拒否しているということになります。

悪臭をもたない果実でも毒性を示すものがあります。代表的なものが梅です。

「生梅やその種を食べるといけない」といわれるのは、梅の、特に種子の部分に含まれる「アミグダリン」というアミノ酸物質のせいです。
このアミノ酸は「アミグダリン酵素」によってブドウ糖が遊離し、「マンデル酸ニトリル」という物質となります。さらにプルナーゼ酵素によって、「ベンズアルデヒド」と「青酸(HCN)」を生じるのだそうです。何が何やら。(笑)

この猛毒である青酸は、梅ばかりではなく、2000種以上の植物に含まれているんですね。
梅以外によく青酸中毒を引き起こすものとして巴旦杏(はたんきょう)、つまりアーモンドがよく知られています。
これらの毒性果実は未熟なものが特に危険で、熟すると毒性が失せるのが特徴です。

熟れる前はまだ種の核が柔らかく、この時に食べられてしまうと種も破壊されれしまいます。そのために「熟れるまで待って」と、植物の側が毒性で捕食者を牽制しているように思えます。

柿が渋いのはタンニンのせいですが、あれもそういった役割があるんでしょうかね。

こういう植物毒が生じたのは裸子植物から被子植物へ進化していった時期で、多くの草木がアルカロイド毒を含有するようになりました。被子植物の繁栄時期と恐竜の衰退時期が重なるところから、「草食恐竜は毒のある植物を食べ過ぎて絶滅した」と説明する研究者がいます。

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以上、『雑学BBS』過去の記事からの再録でした。
さて、ここからは新しい知見です。
腐敗臭のもとはビロボール、ギンゴール酸と書きましたが、これらの分子量が高いものは蒸気圧が低いので(つまり臭気を拡散しにくい)ので違うだろうということです。低級脂肪酸(酪酸や吉草酸など)が原因だろうとされています。
ぐらんぴ

画像上は去年の銀杏並木です。11月25日に撮影していますね。
下はとれたてギンナンの実。素手で触ってはいけません。

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コメント

Mio2010年11月22日 14:52
銀杏並木、、綺麗に色づいてますね。

銀杏子供の頃は食べられませんでしたが、今は美味しく頂いてます。
何でも食べすぎは注意です。

わらねこ@笑夢猫ノ2010年11月22日 15:20
倉敷アイビースクエアの前に銀杏の木が何本か植わっているので、夜中にこっそり拾いに行きます。

もちろん、完全防備。
今年も行きました。

銀杏は…
おやつに食べちゃいました…はい。
一気に10個くらい。
だから、生きてる??

のぶ(nob)2010年11月22日 16:14
以前庭にわりと大きないちょうの木が2本ありましたが、いずれもオスでギンナンはなりませんでした。「なればいいのに」と子どもの頃一瞬思いましたが、実はあの臭いを知っていたので、すぐに徹回しました。

小学校に「大いちょう」の木があって、秋の運動会の時に、その下に陣取るクラスがかわいそうでした。

「いちょう」「ギンナン」と書きましたが、「銀杏」は区別がつかなくて不便だ。

くまくま('(ェ)')2010年11月22日 18:24
銀杏、好きです。
焼き物系の店で飲むと必ず注文します。
が、さすがに店側から「たくさん食べると毒ですよ」とは言われませんね(^▽^;)

青梅の実は毒虫に刺された時に解毒剤としてつぶして貼り付けると腫れが引くそうです。
それから、アミグダリンはビワがかなり高い含有量だそうで、ビワの葉は薬湯として煎じて飲んだり、解毒用に葉をよく揉んで患部に貼るといいそうです。

ぐらんぴ2010年11月22日 23:56
>Mioさん
ギンナン、私も子供の頃はあまり好きじゃなかったですね。大人になって酒を飲むようになって嫌いじゃなくなる食べモノなのかもしれませんね。

>わらねこ@笑夢猫ノさん
神宮外苑の銀杏並木も、早朝に行くと怪しい人影がウロウロしてます。ギンナン狙い。ですから人が出歩くころにギンナンは一掃されてます。

採取して臭い皮膜をとるのが面倒臭ければ、そのまま焚き火か何かで焼いてしまうという手があります。

>のぶ(nob)さん
なるほど、オスだと実が出来ないから安心なんですね。私は出来ないけれどオスとメス、見分けがつくものなのかしら。

なるほど、木と果実の名前が「銀杏」では一緒ですものね。こういう例は珍しいかな。

>くまくま('(ェ)')さん
なるほど、ビワ……。ウメと同じバラ科なんですね。ビワは種が大きすぎる果物のような気がしてあまり食べません。(笑)未熟なビワは舌が痺れる感がありますね。あれがアミグダリンかな。
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