ぐらんぴ日記

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図書館問題解決編

(長文です。長文が苦手のかたはスルーしてください。最後まで見る必要はありません」


図書館の最初の記憶は、小学校に併設されていた稚内市市立図書館だった。戦後間もなくのことである。小学校生徒のぼくは『原爆の図』展示会に連れてゆかれて始めて「本を気がねなくタダで読める」という場所があることを知った。その図書館で覚えているのは、当時、夢中になっていた柔道関係の本だった。三船久蔵十段の「空気投げ」なんてどうやるのかとか。そこで坂井三郎の『大空のサムライ』に出会い、いろいろ出入りしていましたね。
やがて私立図書館は図書館で独立し、小学校のなかで独自の図書室が出来て、私はそこでエジソンや偉人の自伝を読みましたね。ほとんど司書さんの姿を見なかった。どういうシステムだったのか。
中学に行くと図書館にはさすが文学全集がいっぱいあって、私は船橋聖一に惹かれましてよく読んでましたねえ。(たぶん私ひとりだったはず)。映画雑誌のファイルがあって自分以外誰も見てないと思うと「宝の持ち腐れだ」と思って、盗んじゃいましたよ、最終的には。図書館泥棒。(笑)誰も騒がなかったけど。

さて、こうやって本と出会った体験をふりかえってみると、内田樹教授が言うこういう言葉が身に染むのですね。

どんな人もまず無償の読者として出発し、長い時間、場合によっては20年以上をかけて有償の読者に変化します。カネを払わずに本を読み続ける行為を通してリテラシーを形成し、その後にはじめてカネを出して本を買うという行為が始まるわけです。

金を出して本を買えなければ、コンテンツを閲覧できないとなると、私の小学生時代、三船久蔵、坂井三郎、船橋聖一、エジソン他の偉人伝、プルターク英雄伝、映画雑誌の集大成……などに触れることはなかったわけです。私の読書人生のスタートは、最北の地の学校の片隅にある寒々しい図書室(図書室のストーブが焚かれることはめったになかった)から始まったわけです。

こういった図書室、図書館は「著者の敵だ」という言説が最近、主に著作者側から提起されています。そのことに対して、内田樹教授はこう言っています。

 いま出版社は、「本が売れなくなった」と大騒ぎをしています。図書館に配本するのを規制しようとか、ネット上に流出するのを防ごうとか、新古書店を敵視したりしていますが、根本的に出版メディアの側に欠如しているのは、読み手に対するリスペクトだと思います。

 著作権に対する出版社の発想は、無償の読者を読者としてカウントしていません。それどころか、「盗人」として捉えてしまっている。僕に言わせれば、「図書館で本を読まれたら、おカネが入らないので大損だ。

 だから、図書館にはなるべく本を配るべきじゃない」と考える人には、物書きの資格はありません。図書館は出版文化の支え手です。それを敵視するなんて言語道断です。

 物書きや出版社にとってまずは高いリテラシーを持った読者層を、いかに形成するかがすべてのスタートなんです。

 どんな人もまず無償の読者として出発し、長い時間、場合によっては20年以上をかけて有償の読者に変化します。カネを払わずに本を読み続ける行為を通してリテラシーを形成し、その後にはじめてカネを出して本を買うという行為が始まるわけです。


実は、この論議、議論に私は参加できません。

館淳一の本は図書館に置かれない

ですから私にとって作家さん対図書館の応酬はボケーッと傍観してるしかないんですが、図書館に来たかたに私の本を見てもらえない作者としては「読まれるのが気にくわん」と図書館を非難する売れっ子作家たちの態度が理解できません。そりゃあタダで読まれる、そのぶんに関しては著者に一円も入らない。それでも図書館はタダで本を買ってるわけではない(そんな特権はない)。たぶん2掛けであろうが正規に購入している。図書館が何冊か購入してくれるせいで著作家(たいてい文句つける人)の作品は貸され貸されて何人もの読者に読まれる。私にしてみれば羨ましくてしかたがない。
それでも「こういうことをされると本は盗まれているのと同じこと。作者の利益にならない」。

……私は呟くしかないですねえ。「読まれるだけでいいじゃん」。まあ空しい言葉ですけどね。
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官能作家・館淳一。趣味は路上観察、雑学研究からセーラー服ウォッチング、美女装子探しまで、なんでも探索。
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