ぐらんぴ日記

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メートルとヤードの混在 2011年07月07日

不屈の弾道


夜、寝つけぬまま、ハヤカワNV文庫『不屈の弾道』(Kill Zone)を読む。

http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/31242.html

著者のジャック・コグリンは元海兵隊の狙撃手という経歴。ボブ・スワガーもの読んでる身としては買いますわね、当然。
のっけから地中海の豪華ヨットで金持ち相手のどんちゃん騒ぎで白けるのだが、陰謀がどんどん進行し主人公が人質の准将奪還に単身敵地に乗り込むところから白熱してくる。結局500ページをひと晩で読んでしまった。

読んでいて気付いたのだが、この作品のなかではメートル単位とマイル単位(つまりヤード・ポンド法)が混在している。
射撃術やライフルの諸元、スペックに関してはメートル法なのだが(射程2000メートルとか)、地の文では「2マイルほど歩くと」などというのが出てくる。と思えば「数キロ離れたところ」とかバラバラ。
どうしてかなと思ったら、この本は共著者がいるのだ。ドナルド・A・ディビス。ノンフィクションライターらしい。
たぶん、戦場でのスナイパーはメートル法を使用しているのだろうと思う。コグリンはおそらくアイデアを提供しているだけで、文章にしているのはディビス。兵士ではない彼の頭のなかはヤード・ポンド法(ふつうのアメリカ人はそうだ)なので、こんな奇妙な混在が起きたらしい。

通常の生活のなかでいまだヤード・ポンド法にしがみついているのはアメリカだけなのだが、彼らは頑なにメートル法に抵抗し続けている。大国の驕りである。まあアメリカを発祥とする技術、文化、産品に関しては今もヤード・ポンド法に頼るものが多い。テレビのブラウン管は廃れても、液晶モニターはいまだインチを基準にしている(さすが日本では42型などというが)。銃器の口径(.38マグナム、50口径機関砲とか)、ジーンズのサイズ、航空管制、コンピューターのディスク関係(ディスクの直径、ネジの寸法(――HDD取り付けはインチネジという独自寸法のものなので、PC組み立て時には悩まされる)、アメリカンフットボールなどなど。そのほか、まだヤード・ポンド法に頼るものは多い。ゴルフもそうだが……これはイギリス発祥のスポーツだからだろうね。
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コメント

ひな_shella2011年07月08日 00:12
カナダ(BC州郊外)で、
「大学での最初の地理の授業」の見学をさせてもらったことがあります。

まずやったのは、ヤード/ポンド法と、メートル/キロの換算のおさらいでした。
マイルよりもキロメートルが主流の国でも、日常生活はヤード・ポンドなので
「まずは、換算がスムースにできるようにさせないとね」とのことでした。

たしかに、地理はメートル法じゃないとなあ。

未婚の父2011年07月08日 02:33
ぐらんぴさん
》通常の生活のなかでいまだヤード・ポンド法にしがみついているのはアメリカだけなのだが

イギリスも侮りがたいものがあります。むしろ、アメリカはイギリスを真似しているとさえ思えます。

これは、イギリスのディーゼル特急「IC125」です。125とは時速125マイル≓200Km/hです。
http://cs.maritime.kobe-u.ac.jp/waka/hobby/rail/hst/ic125.html

日本の鉄道で多く使われるレールの幅「1067mm」も、元は「3フィート6インチ」です。新幹線のレールの幅であり、欧米の標準である「1435mm」も、「4フィート8.5インチ」です。

Commander-紫弩2011年07月08日 03:41
メートル法は18世紀にフランスで制定されたもので、当時のフランスと色々な意味で対抗状態になった英国は自らがこれまで使ってきた基準(ヤード・ポンド法)に固執し、元英国領だった米国は同じ基準を遵守したってところでしょうかw

英国がヤード・ポンド法に対して頑迷なのを証明する話しがあります。
第二次大戦後、英国はベルギーのFN社が開発したFALという自動小銃をL1A1という名称で採用したのですが、その際に英国はメートル単位で設計されていたFALをわざわざインチ単位で設計しなおしたのです。
全く笑い話ですよねw

ぐらんぴ2011年07月08日 11:42
イギリスはEUに加盟した関係で、1995年にメートル法(SI系)に移行したんですね。2000年には使用を禁じ、用いた場合の罰則も制定されました。
ただし民間レベルでは依然、頑なにヤード、ポンド法が使われていることは、下のブログのとおりです。

http://www.maniado.jp/community/neta.php?NETA_ID=2144

まあ日本でも未だ、「坪」とか「合」「升」は使ってますからねえ。本当は「馬力」(HP)も使ってはいけないんですが(併用ということで逃げている)。

アメリカは未だ、法制的にもヤード・ポンド法に固執しており、その点ではイギリスよりも頑迷なんです。おかげで単位系を間違えて月探査船が失敗したことがあります。SI系で計算すべき制御ソフトにヤード・ポンド法がまぎれこんだため。

のぶ(nob)2011年07月09日 22:30
うわー、ヤードポンドの話、ぼくもしたい。
でも別の機会に。
陸上競技の走り幅跳びまで、28フィートの壁とか言っていた不思議な国。

未婚の父2011年07月10日 08:26
ぐらんぴさん

》おかげで単位系を間違えて月探査船が失敗したことがあります。SI系で計算すべき制御ソフトにヤード・ポンド法がまぎれこんだため。

映画「U-571」に、独軍のUボートを乗っ取ったたものの、味方を独軍にやられた米兵が、Uボートを動かそうとして計器を見て「しまったメートル法だ!」と叫ぶ、というシーンがありました。
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官能作家・館淳一。趣味は路上観察、雑学研究からセーラー服ウォッチング、美女装子探しまで、なんでも探索。
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